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2025.10.24 こばなし Bundle Die バンドルダイが楽しい日々 #1 はじめて編

すこし前から「バンドルダイ」という草木染めの一種にはまっています。
通常草木染めというと、植物の葉、花、実、皮などから煮るなどをすることで染料を抽出し、抽出した染料液に漬けるなどして染めを行う技術ですが、「バンドルダイ」は染料液を抽出することはなく、前処理をした布や糸などを媒染液に漬け、その上に染料となる植物を直接並べ、巻き上げて蒸すことで転写し染める方法です。
ランダムに配置した材料で染まる、自分では予測ができない柄模様がおもしろく、1つとして同じものにならないという点がとても魅力的で何度も試しては楽しんでいます💐

工程としてはざっくり以下です。

①精錬
染めたい布(または糸等)を中性洗剤と水と一緒に鍋に入れ1時間ほど煮る。

②濃染処理
精錬した布が植物繊維の場合は必要な処理。豆乳と水を1:1であわせた液に精錬した布を入れ揉み込み、1時間ほど浸す。浸した後は水で洗い流さずよく絞り、よく乾かす。
※染めたいものが動物繊維の場合は不要

③媒染(先媒染)
染めたい色の方向性にあわせた媒染液(ミョウバン液や、酢等)に濃染処理をした布を30分〜1時間ほど漬ける。初回はミョウバン液を使用しました。

④いよいよ染色!
媒染液から布を取り出し絞る。布を広げ、染めたい材料を好きなように配置する。
配置し終えたら、布を端からきつめにクルクルと巻き、紐できつく縛る。
▼初回は、玉ねぎの皮、アボカドの皮、ターメリック(粉)、台湾茶葉の出がらしで染めました🧅

⑤蒸し
鍋に蒸し器を広げ巻いた布を入れ、弱火で約2時間ほど蒸し上げる(時々裏表返すとなおよし)。
2時間後火を止め、できれば24時間置く。
▼色が滲み出ている

⑥完成!
紐を解き、布を広げて材料を取り除き、色が水に出なくなるまで水洗いをする。
絞り陰干しし、乾いたら高温でアイロンをかけるとよい。
▼染め上がり!ターメリックの鮮やかな黄色と、玉ねぎの皮のオレンジ、所々でアボカドの皮の紫みがアクセントになっている。茶葉はどこかな…?と探すのも楽しい

染めた布で巾着袋を作りたいと思い、去年一時期練習していた刺繍をついに解禁してみました。(お裁縫苦手)
▼染めた布は「サラシ」だったためか、布の目が粗く刺繍針を通すたびにプスプス穴が空いていく感じに緊張が走る…!

巾着ができました🎉初めてにしてはよい感じでは。

自分がバンドルダイで使用している材料は主に、お昼ごはんや晩ごはんで使用した食材の捨ててしまう部分(皮など)です。玉ねぎの皮やアボカドの皮が出た際は、ここぞとばかりに収集し少し干して乾燥をさせてから冷凍保存をしています。
こんな風に、毎日の暮らしからこぼれ落ちてきたカケラのようなものを使って作るという行為がとても楽しいです。1日として同じ日はないという言葉をよく聞きますが、暮らしのバンドルダイはそれを具現化したようだなぁと感じています。こんなふうに暮らしを記録してゆくのも楽しいものですね。
集まる野菜・果物の季節ごとに変化が出てくるので、それぞれの季節、季節のエピソードで違ったバンドルダイができるのも楽しみです!

長くなってきてしまったので、今回は一旦初めてのバンドルダイの記録として、その後のバンドルダイ記録はまた別途記事に書きたいと思います✏️💨